GOOD EAT LABO について

初めまして。編集部メンバーのアズミです。20年に渡り、陶磁器関係の仕事に携わってきました。海外仕入れから販売まで、様々なことを経験させていただいた中で痛感したこと。それは、「食」というジャンルは決して一つの分野で完結することはないということ。単純に「食材」と「器」、作り手使い手だけではなく、食というものを追求し始めると美術、哲学、教育、様々なジャンルの知識が必要になるのだということを、器を通して教えられました。

それぞれの分野に携わる方々が持つ豊富な知識や考え方には気づきが多くあります。古来から受け継がれてきた技術や伝統は、本来であれば何百年と続いていくべきものであるのに、いまその灯の多くは消えてしまいそうなほど細くなっているという現実があります。職人の高齢化、産業の衰退。

実際に携わっている人たちの言葉には他者では伝えきれない重みがあります。

にも拘わらず、職人と呼ばれる人の中には、自分のやっていることは当たり前のことだから特に知ってもらうほどのことでは・・とその技の貴重さや素晴らしさを意識されていない方もいらっしゃいます。

せめて自分自身が出会った人々が、彼ら自身の言葉で紡ぐ場所を作りたい。そしてそのコミュニティの中で共有しあえるものが生まれ、いろいろな形で支援する橋渡しのようなことができないだろうか。そのために自分自身ができることとして、食に関わるプロ(窯・生産者・飲食店・テーブルコーディネート・紅茶)たちをつなぐコミュニティー作りとトータル的な情報発信メディアを作ってみよう、と思いGood Eat Laboを始めることにしました。手探り状態ですが、共感できる人たちと一緒にコミュニティを作っていければと思っています。